鉱工業指数 2020年3月までから見えること その2
2020年5月 7日 (木)
下図は2019年1月からの推移を示しています。顕著に落ち続けているのが薄型テレビです。なんと消費税増税に関係なく年間通じて下落一直線です。2019年1月を1として0.25、つまり1/4に生産が激減しているのです。オリンピック延期なんか夢にも見ていなかった頃からずっとです。いかに世間では国産TV離れが進んでいたかがわかります。8Kとかほんとどれだけ売れてたんでしょう?
生産機械が下落
次に気になるのは金属工作専用機と印刷機械です。これらは2月を最後に3月に20%前後の急落が生じています。おそらくは中国から部品が届かなくなったこと、国内工場の稼働に問題が生じ生産停止に追いやられたことが効いてそうです。GWに明けから再稼働なのか、5月末まで続くのか、もっと先か?
運搬用クレーンは2019年9月に強烈なピークがあります。日焼け止め・日焼け用化粧品を調べた際に見えた、半年に一度盛大に生産し、あとはその在庫をベースに需要を見ながら追加生産するのであれば、1,2月辺りで世界の需要変化にあわせて生産抑制といったところでしょうか。ただこれだと今後さらに下落することが予想できます。
洗顔クリームは少し見にくいですが、グレーのラインです。少し下がっていますがまだマシですね。
バイクブームの今後
二輪自動車(125ml超)は昨年秋頃からジワジワとブームが来ていただけに惜しいです。オートバイは長らく下落基調が続いていたため、久しぶりの上昇トレンドと期待されていました。ただ、外出規制でいっきに冷え込んではいますが、今後の就労者の通勤手段の規制緩和次第では新たなブームが生じる可能性はあります。公共交通機関は怖いと会社が考え、それよりは徒歩、自転車と考える中、もう少し遠距離の人もバイクをOKとすれば通勤可能なら許可する流れは生まれてもおかしくありません。この辺りは新型コロナによるパラダイム・シフトを見守りましょう。
環境意識ってどの程度生産に影響したのか?
最後に太陽電池モジュールです。少し伸びて少し落ちるという範囲で大きくは変わっていないですね。新型コロナよりはFIT等の制度面の影響の方が大きかったと言えそうですが、昨年のブレタさんの講演、脱プラスチック、ESG投資といった環境意識の変化はさして影響していなさそうにも見えます。
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